ここしばらくのレッスンにおいてブルースインプロバイズの練習をしていただいており、本日のレッスンではウォーミングアップついでに演奏していただきました。これまでのレッスン内でたくさん聴かせていただいておりますが、本日即興演奏していただいたメロディがAドリアン、ミクソリディアンのスケールトーンが使われていることがとても興味深かったです。これは洋楽(主に白人の)でよく使われる音階であり、ビートルズなどのイギリスのグループがよく使います。生徒様の元々お持ちの音楽的センスというものが見えてきたと思いましたのでこれらのスケールが使われている音楽をこちらで模索してレッスンに取り入れてみようと思いました。あと演奏の流れについてですが、1小節弾いたら次の小節は休符、というのを交互に繰り返すとメリハリがつき音楽の展開している様が聴き手側に伝わります。このやり方を試していただいたところ、フレーズの中にも休符が組み込まれ、それによりパンチの効いたビート感があるフレーズを聴くことができました。とてもいい調子だと思うので、次回もレッスン冒頭でやっていただきたいと思います。やればやるほどクオリティが上がるものなのでレッスンの日課としても良いと思っています。本日はwinter fieldsのレッスンにも時間を使えるよう早めにレッスンメニューを切り替えました。甘い音色で弾きたい曲ですが弓の量もたくさん使いたいので、まず弓の動くスピードを今までよりも速くしてみてください。次に必要なことは音色作りですがこの曲にあった音色を得るためにもう一度ロングトーンを見直してみましょう。弓を持った右手を挙手のように高く上げてそこから弦の上に落とします。右肘で弓を握る手を支える感覚が掴めてくると思います。この状態からなら弓の動かすスピードもコントロールし易くなりますので弓のスピードを段々遅くすれば徐々に音が消えていくデクレシェンド、逆に遅いスピードから段々速くすれば徐々に音が立ち上がるクレッシェンドになります。またこれらのテクニックを身につければアタック音を除去することもできます。この音の出し方が分かると、タイで長く繋がった音符の演奏中に弓を返すときにノイズが目立たなく音がつながって聞こえるような演奏が可能です。これらの練習の後、本編の曲を演奏していただきましたところ、即座に音色に変化が現れました。あとは曲中のグリッサンドが絡むフレーズを弾く際あまり粘っこくならないように演奏できればこの曲は完成したものとして考えさせていただきます。今回この曲での弾き方が身につけば演奏可能な楽曲の範囲も広がると想定し、次回曲にバッハの「主よ人の望みよ喜びを」を候補に挙げさせていただきました。ノイズを消し、音の出し方に抑揚がつけられればクラシック音楽での演奏方も掴みやすいと思われます。とてもいい調子です。ともに頑張っていきましょう。レッスンお疲れ様でした。