本日は新曲アニーローリーをレッスンに取り入れさせていただきました。他にも楽器を演奏されるということで最初の譜読みに関しましてはあまり時間を用しなかったのでレッスンの進行が助かりました。今まで演奏したことがないハイポジションの音が出てきましたが、ほとんど3rdポジションのみなので演奏することが困難ではないように思えます。まず弾く音に対してどの指で対応するかをしっかりと覚えていただければ難なく演奏可能な曲です。スローなテンポの曲なので二分音符以上の長さの音の時に今まで覚えていただいたビブラートを実践するいい機会です。可能な速さでいいので是非お試しください。続いて前回に引き続きニ長調の音階練習を音源に合わせて演奏していただき、それと並行して二音間に発生する音のうねり(ウルフ)についてご説明させていただきました。たとえばA(ラ)一音にたいして音程のズレたA音を鳴らすと音がうねって(ビブラートのように)聴こえます。このうねりの現象をウルフといいます。バイオリンに限らず弦楽器のチューニングを耳で行う場合このウルフを聴き取りながらペグを回して音程を調節します。うねりがまったくなくなった状態が音が合っている状態になります。音源を使った音階練習もこのウルフを聴きとる耳を養うための目的もあります。普段練習される時は音源とご自身の楽器の音量が同じくらいに聴こえるように調節し、ウルフを出さないことを心がけながら練習してみてください。必ずバイオリニストとしての耳ができあがります。普段よく練習をしていただいてる曲とのことでカノンをもう一度聴かせていただきました。この曲についてはご自身の持ち曲であり、バイオリンライフの一部となっていらっしゃるようなのでレッスンの課題曲としてではなく日頃の成果の確認ということで毎回聴かせていただければ幸いです。本日は音源に合わせて演奏していただきましたが、練習番号Dからの部分もとても良くなったかと存じます。それと今回触れさせていただきましたウルフのことを考慮して音源の音とご自身の楽器の音を同じくらいのボリュームにして練習していただき、良い音程になればより美しい演奏になること間違えありません。普段ポジション移動の練習を好んでしていただいてるとのことなのでポジション移動の別のエクササイズを次回はご用意させていただこうと思います。それと3rdポジションのみの練習もアニーローリーの演奏のために取り入れさせていただきたいと思います。近日中にまたレッスンでお目にかかりますので楽しみに待っててください。